2022年06月10日

2022年・第22週(2022.5.30 ~ 2022.6.5)

【定点把握対象疾患】
 警報・注意報の発令はありません。

~今週のコメント~

【 感染性胃腸炎】
県内の患者報告数は4週連続で増加しており,新型コロナウイルス感染症流行以前の同時期と同様の水準で推移しています。
サポウイルスによる感染性胃腸炎が多い傾向ですが仙台市においてはノロウイルスも検出されています。
サポウイルス及びノロウイルスはアルコール消毒では効果が不十分なため,感染者の吐物や便などを処理する場合には,マスクや手袋を着用するとともに,処理物が飛び散らないよう注意し,次亜塩素酸ナトリウム溶液(薄めた塩素系漂白剤)で消毒を行ってください。
また,手洗いなどの基本的な予防対策に努めてください。

【サル痘】
サル痘はオルソポックスウイルス属のサル痘ウイルスによる急性発疹感染症で中央アフリカから西アフリカにかけて流行しています。
日本ではサル痘は感染症法上の4類感染症であり,これまで輸入症例を含め報告はありません。
しかし,2022年5月以降,サル痘常在国からの輸入症例以外でのヒト-ヒト感染例の報告が,欧州を中心に複数の国で相次いでいます。
接触感染や飛沫感染を主体とする感染経路が考えられていますが,国境を越えた交流での感染伝播も報告されているため,今後日本においてもサル痘を疑う患者が報告される可能性があります。
今後の動向を注視するとともに,各医療機関におかれましてはサル痘が疑われる患者を診察された場合,最寄りの保健所にご相談をお願いします。

【宮城県保健環境センター(宮城県結核・感染症情報センター)より参照】
(令和04年06月09日更新)